活動記録

  文化フォーラムやまなみ(第44回)報告 篠崎正利(13期)

文化フォーラムやまなみ(第44回)
2010.03.03
作成:篠崎正利(13期)
1. 日時  平成22年 2月27日(土曜日) 12:00〜15:00
2. 場所  星陵会館
3. 講師  藤原一枝氏(15期)
4. 演題  「介護したり、されたりに有用な脳の使い方」
5. 資料 2月度(第44回)「文化フォーラム やまなみ」議事 (運営委員)
エッセイ「想定のうちそと」(薬事新報 2563、p145~6、2009年
癌や認知症や高次脳機能障害を患う人それぞれの身の処し方を記述しつつ、それはその人にとって、「想定外だったのか」「想定内だったのか」を問う)
著書多数無償ご提供
    絵本『湯めぐり一番 道後の温泉』
    単行本『おしゃべりな診察室』(講談社)
講演はパソコンプロジェクター(ご自分で持参)を使用
脳トレーニングシート2枚
    B-24:「アナグラム(つづり換え)A」
    B-25:「漢字の間違い探しA」
6. 出席者(敬称略、順不同) 21人
(4期)野村、(6期)坂井、(9期)木村、芝、田口、森、(11期)岡田、作道、木村
(13期)郷田、篠崎、神野、鶴岡、新山、西岡、山口
(14期)曽我部、濱田、(15期)藤原(講演者)、(16期)森岡、(18期)伊藤
7. 写真撮影
(1)昼食会場にて:神野さん撮影
左の写真(4期)坂井氏、(15期)藤原先生、(13期)講演推薦者の篠崎、西岡氏
右の写真(13期)鶴岡氏(文化フォーラム実行委員長)、(4期)坂井氏
右の写真はノーベル文学賞の大江健三郎に似ている。(失礼!)
子供の頃から医学部志望だったのに、文学部が向いているといわれただけのことはある。

(2)講演会会場にて:岡田氏、神野さん、篠崎が撮影

パソコン・プロジェクターの準備

それでは始めましょうか?

私は現在非常に忙しくしています。
孫の世話もしています。

こんなわらべ歌をご存知ですか?

今日はこのタイトルでお話します。

左脳をやられると言語障害となりますが、、
@ 墨東病院を早期退職して(有)藤原QOL研究所を作り、その代表をしています。
A 介護は立場によって異なります。

音が印象的に入った、松山にある子規の句碑から抜粋した句

「もののふ」で、「ますらお」では駄目です。

「わ」と発音する漢字は?

「わ」が三つでミツワ石鹸のCM

草野新平の「春殖」は、ただ「る」のみ。

このように書くと印象が変わる。

さらに「ル」が二つで風邪薬に

重さの極みを表現した北原白秋の「金」

蝉の鳴き声をどう表現しますか?

蝉は人生のこだわりを鳴いているようです。

言語中枢のある左側から見た絵を示す。

「光トポグラフィ」で脳の血流分布をみる。
「堺O-157事件のカイワレ、千葉大チフス事件の鈴木医師は冤罪です。冤罪の起こる背景も問題ですが、自己主張の出来ない弱い人間、友人の少ない人間が狙われています。」

脳は馴れると活動部位を狭める。

扁桃体で好き嫌いを選び、記憶の海馬へ。

好きなことが覚えやすい。

脳に良いことは、
@適切な刺激
A豊かな環境
B新しいことに挑戦:保守的にならない。

愛媛新聞に掲載した「愛媛の童話」を絵本に。

参考になる人びとの例
@ 道後温泉をうたった童歌です。
A 自費出版で絵本に。この本は出席の皆さんに差し上げます。
B 内容はディベートも含まれています。


「物忘れ」と「認知症」は違います。 救命医療は進歩しましたが高次脳機能障害が問題

障害者を排除しない視点が必要

アメリカでの事例です。

松山の重症身体障害者の西原さんの事例


東松山病院の試みが西原さんを救った。

鶴見和子さんが,脳梗塞で麻痺のある父の介護で学んだことは・・・・。


鶴見和子は後藤新平の孫で、鶴見祐輔の娘で、鶴見俊輔の姉です。
脳溢血で倒れて生死をさまよったとき、昔習った和歌が半世紀ぶりにほとばしり出た。
社会学者として知られる。左半身麻痺。


父親の主治医でもあったリハビリ科の東大教授・上田敏先生に 闘病後の歌集を贈ったところ、連絡が取れ、「目的意識を持ったリハビリを行うように」指導される。
「何をしたいですか?」と訊いたら「毎朝、りんごを剥いて食べていたので、そうしたい」と答えた。「それなら簡単にできます」と言って、リンゴを固定台に突き刺し、右手だけで剥く方法を教えた。ほかに、日頃の普段着だった着物の着方とか、社会学をまとめる仕事に取組みやすい環境整備とか、日常を取り戻すことを積極的に指導、支援してくれた。この時点で大切なことは「自分が何をしたいのか」を自分の言葉で伝えることだった。
 病気をして、人間として、新しく気付いたり感じたり、深くものを思ったりすることが出来るようにもなった。佐々木信綱に16-20歳ころに師事していた短歌は、英語圏での仕事などで半世紀封印されていたのだが、発病後 突然 表現する全てが短歌の形と言うほどに、すらすらと口を突いて出るようになった。
「わがうちの 埋蔵資源発掘し 新しき象創りてゆかん」


鶴見さんの「患者学」の五つです。
「自分で考え、自分で決める。自分で主張する」ことが闘病や介護にかかわる時にもっとも大切で、それが大切にされれば悔いはなく、皆が納得できる結末になるのではないでしょうか。
介護される当事者と担い手はこのように千差万別です。いろんなパターンがありえます。

脳の機能はこのようになっています。

これは先に図示しました。

介護の気構えはと問われてこの人は。

この辺で講演を終わりにします。
今日、持ってきていただいた著書を無料で下さるそうです。(鶴岡)

当日、持ってこられた著書は以上のほかに次の2冊の絵本
   @『雪のかえりみち』(岩崎書店)平成13年度児童福祉文化賞受賞
   A『まほうの夏』(岩崎書店)
であり、@は、現在、英語や仏語など合計5ヶ国語に翻訳されている。
また、この@とAを1枚のCDにした「朗読CD」も市販されている。
最後に集合写真を撮影しました。男性11人、女性10人、合計21人でした。

最近、白内障の手術をしてハイビジョンの視力を回復された岡田氏(向かって左端11期)が撮影してくださった。「今日の講演は有意義だった」と述懐。


<完>


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